
ワインは数あるお酒の中で最も簡単!?後編
前回は除梗、破砕まででしたので今回はその続きからになります。
発酵 醸し
赤ワインの発酵はブドウの果汁だけでなく果皮や種子も一緒に木樽やステンレスタンクに入れ、発酵に欠かせない酵母も一緒に加え発酵させます。アルコール発酵は糖分を酵母がエチルアルコールと二酸化炭素に分解する働きですので原料に糖分が豊富に含まれるブドウはそのまま酵母を加えるだけでワインになります。タンクは密封されていないので二酸化炭素は揮発して無くなり、糖分がアルコールに変換されているので日常で飲んでいるような甘くないワインが出来上がります。
アルコール発酵が進むと果汁に果皮の色が移り赤くなりますが果汁と一緒に果皮や種子を漬け込むことを醸しと言いこの工程にかける時間によって味わいや色合いが大きく変わっていきます。
圧搾
言葉の通り果実を絞ることです。赤ワインの場合は発酵の後、白ワインの場合は発酵の前に行います。
マロラクティック発酵
この時点でのワインはリンゴ酸によって非常に酸味が強いため、乳酸菌によってリンゴ酸を乳酸に変換し、酸味を抑えまろやかにします。このマロラクティック発酵は主に赤ワインの醸造に行われる工程ですが白ワインを醸造する際にも用いられることがあります。マロラクティック発酵はまろやか発酵と覚えるとわかりやすいですね!
熟成
ここは比較的イメージしやすいかもしれませんね、樽を使用するのか、ステンレスタンクを使用するのか、期間はどのくらいか等生産者や地方、品種毎に大きく変わってきます。
澱引き 濾過 清澄
熟成を経て酵母などが底に沈殿するため上澄みを移し替え、その後濾過をし澱引きだけでは取りきれない微生物等を排除していきます。最近ではなるべく濾過をしないノンフィルターワインというものもあります。
瓶詰 ラベル貼り
ここまで来たら瓶詰をしラベルを貼って出荷、そして私達の食卓に届くというわけですね。瓶詰のあとさらに熟成をかけることもありますが基本的にはここまでで赤ワインは完成します。
如何でしたでしょうか?文字数がそこそこ多いのであまりシンプルに感じなかったかもしれませんが、基本はブドウの果汁を発酵させるだけなので美味しいかどうかは別として家でも作れてしまいます。
これからワインを飲む際はこのグラスに注がれるまでの過程に思いを馳せてみるのもまた一興かもしれませんね!
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