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kikkake wine blog

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  • イタリアの働き者 マルヴァジア
    9月 18, 2021 Wine shopkikkake

    イタリアの働き者 マルヴァジア

    またまたイタリアブドウ品種シリーズ 今回はマルヴァジア マルヴァジアという品種自体はメジャーではありませんが、様々な国で栽培されていたり様々な亜種が存在していたりと意外と口にする機会の多い品種です。 共通しているのはあまり単一でワインになる品種ではないというところ、赤ワインに混ざっていたり、スパークリングワインになったり、甘口ワインになったり、ポルトガルではポートやマディラ等のフォーティーファイドワイン(酒精強化ワイン)になったりと非常にオールラウンダーです。 ただ一般的には白ワインになることが多く、酸味は穏やかで桃等の芳醇なアロマが特徴的。この特徴を生かすためにオレンジワインにも使われています。 主役を張る!という感じではないものの欠かすことは出来ない、そんなイメージのマルヴァジアですがもしかしたら皆さんのお家にあるワインにも潜んでいるかもしれませんね!今一度エチケットを見てみては如何でしょうか??

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  • ワインは数あるお酒の中で最も簡単!?後編
    9月 11, 2021 Wine shopkikkake

    ワインは数あるお酒の中で最も簡単!?後編

    前回は除梗、破砕まででしたので今回はその続きからになります。 発酵 醸し 赤ワインの発酵はブドウの果汁だけでなく果皮や種子も一緒に木樽やステンレスタンクに入れ、発酵に欠かせない酵母も一緒に加え発酵させます。アルコール発酵は糖分を酵母がエチルアルコールと二酸化炭素に分解する働きですので原料に糖分が豊富に含まれるブドウはそのまま酵母を加えるだけでワインになります。タンクは密封されていないので二酸化炭素は揮発して無くなり、糖分がアルコールに変換されているので日常で飲んでいるような甘くないワインが出来上がります。 アルコール発酵が進むと果汁に果皮の色が移り赤くなりますが果汁と一緒に果皮や種子を漬け込むことを醸しと言いこの工程にかける時間によって味わいや色合いが大きく変わっていきます。   圧搾  言葉の通り果実を絞ることです。赤ワインの場合は発酵の後、白ワインの場合は発酵の前に行います。 マロラクティック発酵 この時点でのワインはリンゴ酸によって非常に酸味が強いため、乳酸菌によってリンゴ酸を乳酸に変換し、酸味を抑えまろやかにします。このマロラクティック発酵は主に赤ワインの醸造に行われる工程ですが白ワインを醸造する際にも用いられることがあります。マロラクティック発酵はまろやか発酵と覚えるとわかりやすいですね! 熟成 ここは比較的イメージしやすいかもしれませんね、樽を使用するのか、ステンレスタンクを使用するのか、期間はどのくらいか等生産者や地方、品種毎に大きく変わってきます。 澱引き 濾過 清澄 熟成を経て酵母などが底に沈殿するため上澄みを移し替え、その後濾過をし澱引きだけでは取りきれない微生物等を排除していきます。最近ではなるべく濾過をしないノンフィルターワインというものもあります。 瓶詰 ラベル貼り ここまで来たら瓶詰をしラベルを貼って出荷、そして私達の食卓に届くというわけですね。瓶詰のあとさらに熟成をかけることもありますが基本的にはここまでで赤ワインは完成します。   如何でしたでしょうか?文字数がそこそこ多いのであまりシンプルに感じなかったかもしれませんが、基本はブドウの果汁を発酵させるだけなので美味しいかどうかは別として家でも作れてしまいます。 これからワインを飲む際はこのグラスに注がれるまでの過程に思いを馳せてみるのもまた一興かもしれませんね!

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  • ワインは数あるお酒の中で最も簡単!?前編
    9月 2, 2021 Wine shopkikkake

    ワインは数あるお酒の中で最も簡単!?前編

    私達が普段美味しく飲んでいるワインはどのようにして作られているのかご存じでしょうか? 実はワインの製造方法は非常にシンプルなのです。 とはいえワインと一口に言っても赤、白、ロゼ、オレンジ、スパークリングとワインの種類によって造り方にも違いがありますが今回は赤ワインで説明していきます。 収穫 原料のブドウを収穫します。収穫の時期はヨーロッパでは9~10月頃、タイミングは生産者やブドウ品種によって差が出ます。人の手で収穫する手摘みと機械で収穫する機械摘みがあり、当然手摘みの方がコストがかかります。   選果 収穫されたブドウの中でダメージを受けたり等して使えない物を取り除く作業です。手摘みの場合は収穫時に選果を行いますが、その後更に選果台で二重で選果を行う場合もあり、最近では最新技術を駆使し機械で完璧に選果をするワイナリーもあります。 除梗 破砕 除梗(じょこう)はブドウの茎を除去すること、破砕もそのままの意味で除梗したブドウを潰して果汁を得る為に果皮を破ることです。ここはほぼ機械作業になっており一連の流れで両方同時に行うことができます。   今回はここまで、後編に続きます。

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  • 世界で2番目の栽培量!トレッビアーノ
    8月 27, 2021 Wine shopkikkake

    世界で2番目の栽培量!トレッビアーノ

    今回はトレッビアーノについて トレッビアーノは前回紹介したモンテプルチアーノと同じくアブルッツォ州で多く栽培されており、アブルッツォの赤ワインの代表品種がモンテプルチアーノ、白ワインの代表品種がトレッビアーノと言えるでしょう! トレッビアーノはイタリアでのみ栽培されていると思いきやフランスではユニブランという名称で栽培されており、ブランデーの原料としても有名です。 アブルッツォ州以外ではトレッビアーノ単一でのワインは少なく補助的な使い方をされることが一般的です。 トレッビアーノは苗が強く生産しやすい品種で、フレッシュで柑橘類や青りんごのようなアロマが特徴です。長期熟成には向きませんがその代わり比較的安価でコストパフォーマンスに優れる白ワインが多く普段からワインを飲まれる方には特におすすめできる品種なのでチャレンジしてみては如何でしょうか?

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  • イタリアの人気者!モンテプルチアーノ
    8月 21, 2021 Wine shopkikkake

    イタリアの人気者!モンテプルチアーノ

    今回はモンテプルチアーノについて モンテプルチアーノと言えばコスパ抜群の赤ワイン『モンテプルチアーノダブルッツォ』に使用されていることで有名なイタリアの赤ワイン用ブドウ品種です。 名前の由来はトスカーナ州にある同名の町で、主な生産地はアブルッツォ州やマルケ州、ウンブリア州等で盛んに栽培されております。 味わいは強いタンニンと豊かな果実味が特徴です。前回紹介したサンジョベーゼと比べると酸味は少なく、フルーティーなものからしっかりとしたボディのあるワインやロゼワインまで幅広く生産されています。 モンテプルチアーノのワインはとにかくコスパがいいことで有名です、特に冒頭で書いたモンテプルチアーノダブルッツォや2003年にDOCGに追加されたモンテプルチアーノダブルッツォコッリーネテラマーネはその中でもとくに有名かと思われます。 コスパ重視でワインを選ぶ方は覚えておいて絶対に損はないので少し長いですが『モンテプルチアーノ』は覚えておくと役に立つかもしれませんね!!

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  • イタリア最大の栽培面積!サンジョベーゼ
    8月 14, 2021 Wine shopkikkake

    イタリア最大の栽培面積!サンジョベーゼ

    今回はサンジョベーゼについて サンジョベーゼはイタリアのブドウ品種にしては珍しく、アメリカやチリ、オーストラリア等イタリア以外の国でも栽培されている国際品種です。 サンジョベーゼは突然変異しやすく粒が小さいサンジョベーゼピッコロ、粒が大きいサンジョベーゼグロッソ等色々なサンジョベーゼが存在しています。 また、生産地による名称の違いも特徴として挙げられ、ブルネッロ、モレリーノ等様々な名称で呼ばれております。 色は濃く、味わいは酸味が強くイチゴやチェリーのニュアンスがよく感じられます。サンジョベーゼに限った話ではありませんが、その年の気候がワインに強く反映され気温が高い年は度数の高く重厚なワインに、冷涼な年は酸味とタンニンの強いワインになることが多いです。 高額なワインからカジュアルなワインまで幅広く使用されるサンジョベーゼ、イタリアワインを語る上で欠かすことのできない品種の一つなので興味がある方は一度飲んでみてください!

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  • ちょっと変わった名前だけど優等生!ガルガーネガ
    8月 7, 2021 Wine shopkikkake

    ちょっと変わった名前だけど優等生!ガルガーネガ

    今回はイタリアの白ワイン用ブドウ品種であるガルガーネガについて   ガルガーネガは主にイタリア、ヴェネト州で広く裁判される白ワイン用のブドウです。 ヴェネト州の代表的な白ワイン、ソアーヴェの主要品種として有名でソアーヴェと名乗るにはガルガーネガを70%以上ブレンドしなければならないといった決まりがあります。 ガルガーネガの特徴はしっかりとした酸味で完璧に熟成した場合、洋梨やトロピカルなニュアンスも感じられます。酸のおかげで熟成にも耐えることができますし、生育が遅いため干しブドウのようにして甘口ワインが造られることもあり非常に幅広いポテンシャルを持っているブドウと言えるでしょう! そんなガルガーネガを使ったワインは比較的安価な物も多く是非まだ飲んだことないという方は是非飲んで頂きたい品種の1つです🌝

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  • イタリアの王様 ネッビオーロ
    7月 31, 2021 Wine shopkikkake

    イタリアの王様 ネッビオーロ

    またまたブドウ品種シリーズです。 イタリアは世界で見ても非常に土着品種(その土地固有の品種)が多く地域ごとに個性のあるワインが多い国です。イタリアの土着品種の数はなんと500種類以上もあると言われており、最早すべて把握している人間はいないのではないかと思ってしまうほどですね。 そんなイタリアの土着品種の中でもメジャーで触れる機会の多いであろう物をピックアップしていきます。 今回はイタリアのネッビオーロについて ネッビオーロはイタリアピエモンテのワインの王様『バローロ』と女王『バルバレスコ』というワインに使用されることで非常に有名な品種です。 栽培自体はピエモンテがメジャーではありますが、ヴァッレダオスタやロンバルディアでも栽培されてますが今回はピエモンテのネッビオーロに絞って書いていきます。 ネッビオーロは栽培が難しく、皮が薄く寒さに弱いのにもかかわらず熟すのに時間がかかるというあべこべな性質を持っており、生産者の力量や土地を選ぶ品種と言えるでしょう。 味わいは力強いタンニンがありながらもスミレやバラに例えられる魅力的な芳香が特徴的でまさに高級なワイン!というような印象を受けます。 色合いも濃いのですが熟成が進んでいるものはグラスを傾けて液面の淵(エッジ)が綺麗なオレンジ色になります。 こんな魅力あふれるネッビオーロですが一つ欠点があります。それはネッビオーロを使用して作られるワインは基本的に高いということ・・・ 高いものが多いのですが、品質も伴っているので是非チャレンジしていただきたい品種です。

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  • ワインの香り 樽の香り 後編
    7月 24, 2021 Wine shopkikkake

    ワインの香り 樽の香り 後編

    前編をまだ読まれていない方は前編からご覧ください!   デメリットの話から 生産コストが上がってしまうこと、フレッシュなニュアンスが消えること等が挙げられます。 最高級の樽であるフレンチオークの新樽は10万円弱と言われており容量は一般的に225リットルなので1本のワイン当たり300円程コストがかかってしまいます。 樽を使用するとバニラやナッツの様な香りが感じられるのですが、これはフレッシュなニュアンスとは対極のものですので、キリッと軽快な白ワインを作ろうと思ったらやはり樽は使うべきではないですよね。 このように樽というのはあくまで生産者の作りたいワインに近づけるために取る選択肢の一つに過ぎません。  樽の香りは心地よくワインをより深いものにしてくれますがやはり適材適所、樽が合うワイン、料理もあれば合わないものもあるので樽香という言葉に固執せず自分の好きなワインを探したいですね!

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