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kikkake wine blog

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  • ワインの香り、樽の香り前編
    7月 17, 2021 Wine shopkikkake

    ワインの香り、樽の香り前編

    ワインの香りを形成する要素には大きく分けて2つあります。 1つは原料由来の香り これはブドウ品種による違いなどがあるようにブドウ自体の香りがワインにも強く影響しますし、その土地独特の香りというものもあります。 もう1つは製造過程で生じる香り ステンレスタンクで熟成しているのか、樽で熟成しているのか、何年熟成しているのか等々様々な要素がありますが今回は樽についてお話していきます。 ワインの説明や特徴を解説してもらうときに樽香という言葉を見たり聞いたりすることがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか? 木の樽でワインを熟成させると樽に含まれる成分や香りがワインに抽出されます。その結果、原料以外の成分が加わることで香りや味わいが複雑になり、より深い味わいのワインに仕上がります。 ならばすべてのワインは木の樽を使うべき!と思いがちですがそんな事はなくデメリットもあります。   後編に続く  

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  • ワインの生産量ランキング!
    7月 10, 2021 Wine shopkikkake

    ワインの生産量ランキング!

    ワインが有名な国は色々ありますが世界で一番生産している国はどこだと思いますか? やはりフランス?はたまたアメリカ?まさかの日本? 気になるところですがまずは全世界でのトータルの生産量から 2020年の生産量はなんと約260億ℓと全くピンとこない数字ですが、これでもコロナ等の影響により平年以下の生産量になります。   国別のランキングになりますと 1位 イタリア 約47億ℓ 2位 フランス 約44億ℓ 3位 スペイン 約37億ℓ とヨーロッパの有名どこが3位までを独占する形となっております。   なかなかに巨大な数字でイメージが湧きにくいかとは思いますが、やはりワインが有名な国は生産量もすごい!ということですね!  

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  • 不死鳥のように蘇った奇跡のブドウ、カルメネール
    6月 19, 2021 Wine shopkikkake

    不死鳥のように蘇った奇跡のブドウ、カルメネール

    今回はカルメネールについて カルメネールはボルドー原産の赤ワイン用のブドウ品種です。 かつてボルドーでは広く栽培されていましたが結実があまり良くなく、成熟も非常に遅い品種の為次第に生産量が減っていきました。 そこに先週紹介したフィロキセラが襲い掛かりまさに泣きっ面に蜂状態、そんなこんなでカルメネールは姿を消してしまいました・・・ しかし!その後長い時間を経てチリでカルメネールが発見されるのです。 なぜそんなことが起きたかというと、フィロキセラ禍以前にフランスからチリにカベルネソーヴィニョンやメルローと共にカルメネールが持ち込まれます。しかしカルメネールはメルローと勘違いされておりメルローと一緒に長い間栽培されてきました、1994年にDNA鑑定によりカルメネールと識別され、1996年にラベル表記が許可されるに至り見事に復活を遂げたのです。 現在はほぼ全てのカルメネールがチリで栽培されており、チリを代表するブドウ品種として活躍しています。 味わいは重厚で凝縮感があり、果実味も豊かです。成熟するのが遅い為、収穫のタイミング次第では青臭い印象が残りますが、しっかりと完熟させたカルメネールで造るワインはカベルネソーヴィニョンにも負けない魅力があります。   合わせたい料理はやはり肉、和牛など脂の多いお肉から赤身のお肉まで幅広く合わせることが出来ます。 このように少し不遇な品種なカルメネールですが、ブドウも大変だったんだなーと思いを馳せながら飲んで頂きたいです!

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  • 最悪の災厄フィロキセラ
    6月 12, 2021 Wine shopkikkake

    最悪の災厄フィロキセラ

    今回は恐らくワインの歴史上最大の危機であるフィロキセラ禍について書いていきます。 そもそもフィロキセラとは何なのかというと ずばり   アブラムシです。   アブラムシが最大の危機?と思うかもしれませんがこのフィロキセラはブドウの葉や根に寄生する害虫で、寄生されたブドウの木は栄養をフィロキセラに吸われてしまい、数年で枯れてしまいます。ウドンコ病等カビの菌に起因するブドウの病気は農薬によって予防することが出来ましたが、ブドウの根に直接農薬をかけることも出来ない為やられ放題だったわけです。1860年代にフランスから始まったフィロキセラですがフランスだけに留まらず、イタリア、スペイン等ヨーロッパはもとより世界中に広がっていきました。 フィロキセラの被害は実にヨーロッパ全体の1/3もの畑を枯死させるという凄まじいものでした。当時の日本でも大きな被害が出ています。 人類が全く為す術が無かったフィロキセラですが現在も美味しいワインが飲めているということはどうにかできたという事ですよね。 その方法とは「接ぎ木」という手法で、当時ヨーロッパのブドウの木はフィロキセラに弱かったのですがアメリカのブドウの木はフィロキセラに強いと言うことが判明し、根(土台となる木)をアメリカ系のブドウの木にしてその上にヨーロッパ系のブドウの木をくっつけるといういわば移植の様な手法をとることで解決しました。 現在でも世界中のワイン生産地ではほぼ全てこの手法でブドウが栽培されていることから、ワイン造りを大きく変えてしまった事件と言えますね。接ぎ木をせずに栽培することを自根栽培といい、これが出来るのはフィロキセラの被害を受けなかったチリ、アルゼンチンやオーストラリアの一部の地域のみで自根栽培が行われています。 余談ですがフランスにも奇跡的にフィロキセラを免れた純粋な原木から作られるワインもあったりしますが、とんでもなく高価です・・・ 今回はフィロキセラというブドウ最大の敵についてでした!

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  • 華やかな香りに酔いしれる、ヴィオニエ
    6月 3, 2021 Wine shopkikkake

    華やかな香りに酔いしれる、ヴィオニエ

    今回はヴィオニエです。 品種紹介コーナーもメジャーな物は大方紹介してしまったので少しだけマイナーな品種になってきましたが楽しく読んで頂ければと思います! ヴィオニエは北部ローヌ(フランス)原産のブドウで白い花や桃のような華やかな香りが特徴的です。 主な産出地域は原産の北部ローヌを始めとしてラングドックやカリフォルニア、オーストラリアなどの地域でよく見られます。基本的には他のブドウとブレンドして使用されることが多い品種ですが、原産の北部ローヌではヴィオニエ単一で作られる高級で希少なワインもあったりします。しかしそれ以外の地域では比較的安価でコストパフォーマンスに優れたワインが多いです。 実はこのヴィオニエ、その昔絶滅の危機に瀕していたこともあります。フィロキセラ禍というブドウにとって最悪の事件が原因ですがこいつについてはまた別の記事でお話出来ればと思います。 ヴィオニエと相性の良い食べ物は鶏肉や豚肉、お魚はもちろん甲殻類とも相性がいいです。また個人的にはエスニック系とも相性がいいと思いますので是非試して頂きたい組み合わせです! 華やかでコスパ抜群のヴィオニエ、飲んだことの無い方はこの夏是非チャレンジしてみてください!

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  • ワインって何語?
    5月 29, 2021 Wine shopkikkake

    ワインって何語?

    皆さん、突然ですが「ワイン」って何語でしょうか?               そうです、英語です。「wine」ですね!   では「wine」をwineの本場であるフランス語にすると?             そうです!「vin(ヴァン)」です!   では「vin」をイタリア語にすると?           そうです!「vino(ヴィーノ)」です!     では「vino」をドイツ語にすると・・?                     そうです!「wein(ヴァイン)」です!これはなかなか難しかったのではないでしょうか?...

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  • パワフルな人気者!シラー
    5月 22, 2021 Wine shopkikkake

    パワフルな人気者!シラー

    今回はシラーについてです。 シラーはフランスのコートデュローヌ原産の黒ブドウで原産のローヌを筆頭にオーストラリアで非常に有名なブドウ品種です。 味わいは果皮が厚い為タンニンは強く、黒コショウのようなスパイシーなニュアンスや黒い果実を連想させる果実味も備えており他の黒ブドウと比べると個性が強いブドウです。 北部ローヌではエルミタージュやコートロティ等、オーストラリアの一部の銘醸地では高品質かつ高額なワインが作られている一方で、世界各地で安価なデイリーワインも生産されています。ちなみにオーストラリアではシラーのことをシラーズと呼びますが同じ物です。これはシノニムというもので国や地域によって同じブドウでも呼び方が違う場合があります。これについてはまたいずれ語りたいと思います。 シラーと合わせたい料理はジビエや子羊等少し癖のある赤い肉料理がオススメです。黒コショウのニュアンスが肉料理と抜群の相性を見せてくれます。 少し個性的でインパクトのある赤ワインが飲みたいときはシラーはいかがでしょうか?

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  • ワインは高い!?そんなことは無いけど中には・・・
    5月 15, 2021 Wine shopkikkake

    ワインは高い!?そんなことは無いけど中には・・・

    今回はピノノワールの回でも触れた高級ワインと言うジャンルについて少しだけ掘り下げていきます。 高級ワインと言ってもいくらから高級と呼ぶかと言うと、人それぞれなのでここで定義を決めることは出来ません。しかしワインの値段が上がる要因はいくつかありますが、生産量とブランディングの2つで考えることが出来ます。 それぞれそこから細かく分かれていきますがとりあえずは大きくこの2つがワインの値段に大きく関係してきます。 生産量は土地に対してどのくらい木を植えているか、またその木1本当たりの果実の数、世界の需要に対する生産量などです。 こちらは以前触れたロマネコンティや、ボルドーの5大シャトーや右岸のペトリュス、ル・パン等フランスの名だたる高級銘柄やアメリカ カリフォルニアのカルトワインが例として挙げられます。 ブランディングというのはその名の通りそのワインをブランドとして高く売り出す場合です。後者は日本でも夜のお店に置かれているイメージのあるワインはそういう戦略で酒屋や輸入業者が売り出していることが多いですかね。 そのワインを注文する=個人のステータスになるようなワイン達です、中にはボトルにダイヤモンドが贅沢にあしらわれた2億円位するシャンパーニュもあったりします!2億の内中身の液体の値段はいくらなのか気になるところですね。 なので高いワイン=これらの条件を満たしているワインと考えていいかと思います。高いワインはクオリティも高い場合が多いですが、一概にそうも言い切れないので手を出す場合は良く考えて購入してくださいね!

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  • 日本が世界に誇るブドウ、甲州
    5月 8, 2021 Wine shopkikkake

    日本が世界に誇るブドウ、甲州

    今回は日本のエース、甲州について ワインの世界では 日本といえば甲州 甲州といえば日本 と言えるほど国産ワインでは存在感のあるブドウ品種です。 特徴は鮮やかな洋ナシのようなアロマを伴う事が多く、生き生きとした軽やかなワインが作られることが多いのですが 果皮が他の白ブドウに比べて厚いので果皮の成分もしっかり抽出したボディのある色の濃い白ワインも作られます。   合わせやすい料理はずばり和食です!元々汎用性の高い品種ですが、一口に甲州と言っても発泡性のものから甘口のものまで様々なので色々な組み合わせを見つけたい品種でもありますね!

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